30世紀のクリスタルトーキョー
敵に捕らわれた仲間を救い出すため
時空を超えて飛んできたセーラームーンは
プリンスデマンドの邪視によって
惑星ネメシスに連れ去られた


 白い月の女王
 ついに我が手中におさめた
 我が星ネメシスで手厚く歓迎してやろう


 時間はたっぷりある
 ゆっくり落としてやるさ・・・ククク



 頭が痛い

 あたし、どうしたんだっけ

 頭にもやがかかって思い出せない



 ・・・そうだ!ブラックムーンに連れ去られて
 銀水晶は・・・ある

 !?

 この格好は何っ


 ・・・ここは、どこ?

「ネメシスの城へようこそ、セーラームーン」

 !!!

「いや、未来のネオクイーンセレニティ
そう言った方が相応しいかな
よく似合っている」

 冷たい瞳・・・なんだかゾッとする

「わたしはブラックムーンのプリンス・デマンド
わたしの邪視の攻撃で邪黒水晶のパワーをまともに浴びながら
こんなに早く目覚めるとは
さすが幻の銀水晶に支配された体
・・・だかその体ではこの星は少し辛いかもしれぬぞ」

 まさか・・・ここはネメシス!?

「時間も空間もエネルギーさえ思うまま
ネメシスは無敵の邪黒水晶の星
幻の銀水晶なぞこれの前ではもうなんの意味も持たない」

「デマンド、あなたの目的は何なの!
どうしてこんな・・・」

 まっすぐな瞳
 だがわたしを冷たく蔑んで見てる
 わたしを排除する目だ

「・・・あれからあの目が忘れられなかった
もう一度会ってわたしの前にひざまづかせたかった
やっと手に入れた」

 何の話?

「その目だ
美しい星の美しい支配者ネオクイーンセレニティ」

 視線が逸らせない・・・冷たい眼差しが近づいて・・・



「んんっ!!いやっ」

バシン!!

「何するのよっ」


「・・・ククッ」

 !? 笑ってる
 ふざけてるわっ



 わたしを睨む青い瞳
 ・・・強がっていられるのも今のうちだ

「この城を自由に使うといい
ここがセーラームーン、
おまえの永遠の安息の地となるのだから」

 そのままマントを翻して去っていった





「・・・・やだっ」

 ・・・まもちゃん以外の人とキス…しちゃった
 ひどいよ
 まもちゃん・・・会いたい


 ・・・・・・

 泣いている場合じゃない
 ・・・みんなを探さなきゃ!
 きっとこの星のどこかにいるはず
 どんどん体からエナジーが抜けていくのが分かる…
 早く見つけて脱出しないと


 意を決して重い扉を開けた